目のしくみについて

目はカメラのしくみに似ています

目の働きや構造は、よくカメラに例えられます。目もカメラもレンズに入る光の量をうまく調節して、物の形を捉えています。

明暗も瞬時に判断して、絶妙な絞りとピント合わせが出来る目は、まさに超高性能カメラです。

目とカメラの大きな違いはなに?

カメラはレンズを動かしてピント調節をするのに対し、目は見る物の距離によってレンズの厚みを変化させています。

また、人間は網膜上の逆さまの像を脳の働きによって、正しい位置に直しています。

近視・遠視・乱視・老眼について

近視

網膜より手前で像を結んでしまうため、網膜上の像がぼやけてしまいます。

遠視

近視とは逆に、像を網膜の後ろで結んでしまいます。

乱視

目に入ってくる物体の像を一点で結べずにズレてしまいます。

近視だと老眼にならないってホント?

老眼とは、正視・近視・遠視に関わらず誰にでも起こる老化現象の一つです。水晶体が硬くなり、ピント合わせの能力が低下するために、特に手元が見えにくくなります。近視の方の場合、もともと遠くより近くの物を見る方が得意なので、老眼にならないと誤解されがちですが、遠くを見るためのメガネやコンタクトをしていると、手元が見えにくくなります。

酸素について

酸素透過性ハードレンズの酸素透過性はソフトレンズの3~10倍

酸素透過性とは、コンタクトレンズがどれだけ酸素を通すかという値のことです。酸素透過性が低いレンズでは、瞳が酸素不足になり、眼障害を引き起こす原因になりかねません。

角膜内皮細胞の変化

角膜内皮とは角膜の最も奥にあり、角膜の透明性を維持する上でとても大切な働きをしています。

酸素不足が長時間続くと、細胞の大きさや形が変化し、機能的に障害がでることもあります。

角膜内皮細胞は、一度ダメージを受けると再生することが出来ないので、長い目でみるととても大きな問題です。

円錐角膜について

円錐角膜とは?

角膜が円錐状に突出してくる眼疾患で、通常、強度の近視や乱視を伴います。発症時期は思春期が多く、進行は7~20年と個人差があります。明確な原因は不明で、軽度の場合を除き、眼鏡・ソフトコンタクトレンズでの矯正は不可能なため、一般的にはハードコンタクトレンズで矯正します。しかし、ハードコンタクトレンズでも装用感が悪く、長時間使用できないことがあり、角膜頂点のこすれによる傷や瘢痕が発生することもあります。現在では円錐角膜専用のハードコンタクトレンズもあり、注目されています。

ドライアイについて

ドライアイとは?

目を保護する涙が不足し、目の表面が乾いてしまう病気です。ひどくなると、角膜や結膜に障害が起こってきます。

目がゴロゴロする、重たく感じる、充血する、まぶしい、目が疲れやすい、目が乾くなどが主な症状です。

なぜものは見えにくくなるの?

ものが見えるしくみ

人間の目の働きや構造は、よくカメラに例えられます。カメラでは、シャッターを押した時に、光がレンズを通り、それがフィルムに像として焼きつけられます。

人間の目の構造もカメラと似ていて、目から入った光は、水晶体(カメラのレンズに相当)を通るときに屈折し、網膜(カメラのフィルムに相当)で像を結びます。光を網膜で感じることにより、映像を認識しています。

一般的に「目が悪くなった。」といわれる場合の多くは、「近視」と呼ばれる屈折異常をいうことが多いです。近視は、遠くを見たときに、網膜よりも手前に光の焦点が結ばれるため、ものがぼやけて見えます。

近視の場合

近視は、角膜(黒目の部分)から、網膜までの長さ(眼軸長)が長かったり、角膜や水晶体の屈折力が強すぎることにより起こります。これらの原因は、現在のところよくわかっていませんが、遺伝的な要素と環境が関係すると考えられています。

眼軸が長い場合

屈折力が強い場合

目が悪くなる原因は様々です。

緑内障や網膜症などの病気の場合も、視力低下などの症状が出ます。進行すると、失明する可能性もあるので、自己判断をせず、眼科医の診察を受けましょう。

日常生活で気を付けることは

ストレス

長時間テレビを見る

長時間ゲームをする

長時間パソコンをする

これらの状態を長時間続けると、水晶体の厚さを調整する筋肉を疲労させ、眼精疲労を引き起こす原因となります。これらの筋肉の過度の疲労は、視力低下の原因の一つになります。

  • ひじを突いて本や新聞を読む
  • 寝転んでテレビを見る

姿勢が悪い状態でものを見ていると、対象物と目までの距離が、左右で変わってくるため、どちらか一方の目を過度に使うようになります。そのために、特に小さなお子様の場合には、注意が必要です。

正しい生活習慣を心掛けましょう

①遠くを時々見るようにしましょう。

②目の筋肉のストレッチをしましょう。

③姿勢に注意しましょう。

④テレビを見る時は、2m以上離れて見ましょう。

⑤本を読む時は、30㎝以上離して読みましょう。

⑥パソコン作業をする時は、モニターから50㎝以上離れて行いましょう。

⑦適度な運動をしましょう。

⑧ビルベリーエキスなど、目に良い成分を積極的に摂取しましょう。

紫外線って目にも悪いの?紫外線が瞳に与える悪影響

焼けなどによるお肌への負担など、紫外線が身体に悪影響を与えることは近年では良く知られています。しかし、紫外線は目にも悪影響を与えていることはあまり知られていません。

紫外線が目に与える悪影響について、学びましょう!

紫外線の種類

紫外線(UV)は、波長の違いによりA波・B波・C波に分けられます。この中で、最も有害なのはUV-C波ですが、オゾン層で吸収され、地表にはほとんど届きません。

次に有害なものはUV-B波です。これも一部はオゾン増で吸収され、地表に届くのはごく一部です。 わたし達に降り注いでいる紫外線のうち、約10%はオゾン層で吸収されなかったUV-B波で、残りの大部分を占めているのがUV-A波です。紫外線は、季節や時間帯による違いはあるものの、曇りの日でも絶えず、私達に降り注いでいます。

紫外線が目に与える影響

世界保健機関(WHO)の紫外線防御プロジェクト「INTERSUN」の委員でもある金沢医大は、「動物実験では紫外線が目の水晶体を濁らせ、白内障を引き起こすことが確認されている。人の場合、まぶしいと目を細めたり、瞳が収縮して調節されるため、どれだけの紫外線を浴びると白内障になるかは正確な測定は難しいが、有害なことは間違いない」と指摘しています。紫外線による目の障害は白内障、翼状片、雪目などがあります。

中でも白内障の発症率は世界的にも高いと言われています。

白内障とは紫外線の物理的作用で水晶体が白く濁る現象です。白内障になると 物がかすんで見えたり、二重にブレて見えたり、眩しく感じたりと、日常生活にも様々な弊害を及ぼします。 チベットなどの標高が高い場所にある国では、紫外線の影響を直接受けやすいためさらに発症率は高くなっています。

紫外線が身体に与える影響

UV-A波は、私たちの肌を通過し、皮膚の奥深くの真皮層まで入り込み、 肌細胞のDNA に大きなダメージを与えます。このUV-A波を浴びた後は、メラニン色素の増加にともなって皮膚が褐色化します。この作用をサンタンと呼びます。

サンタンが続けば、皮膚の弾力線維、膠原線維(こうげんせんい)に負担をかけ、シミやソバカス、シワの原因を作り出します。 肌の新陳代謝を弱め、肌の老化を促進させます。

UV-B波は肌の表面で影響を及ぼします。このUV-B波を浴びると肌は赤く炎症し、ヒリヒリしたり熱を持ってほてった感じがします。これを サンバーンと呼びます。UV-A波と同じように、シミやソバカスなどの原因を作ります。 さらに過剰なUV-B波を浴びると、皮が剥けたりもします。

瞳の紫外線対策

お肌は日焼け止めクリームを塗ったり、皮膚を覆ったりして、すぐに直接的な紫外線対策がすぐに出来ます。しかし目は、日焼け止めクリームを塗ることは出来ません。そのためサングラスを掛けたり、日傘を差したりといった、間接的な対策になってしまいます。

毎日、降り注いでいる有害な紫外線には、毎日使うコンタクトレンズにUVカット効果があれば、カンタン紫外線対策が出来て、しっかり目を守ることが出来ます。

マイルドUV なら、有害な紫外線のUV-A波を83%、UV-B波を98%もカットしてくれるので安心です。毎日の紫外線から、あなたの瞳を優しく、しっかりと守ります。

ニチコンしずおかでは、その他にも多数、UVカット効果のあるコンタクトレンズを取り揃えております。お気軽にご相談ください!


レーシック手術に関する危険性

国民生活センターから、レーシック手術に関する危険性についてお知らせが届いています!

希望した視力が得られないだけではなく、重大な危害が発生したケースが出ています!

レーシック手術の危険性をご存じですか?

平成25年12月4日、消費者庁独立行政法人国民生活センターから、屈折矯正手術で代表的な レーシック手術の危険性についての発表がありました。

屈折矯正手術は、眼鏡やコンタクトレンズを使わず、手術的に近視や乱視を矯正する方法です。最近では、 主として近視の矯正を行うため、 特殊なレーザー(エキシマレーザー)を使って角膜の屈折力を調整して視力を回復するレーザー屈折矯正手術が開発されました。

レーシック手術に関する危害情報・相談が多く寄せられています

事故情報データバンク(※1) には、レーシック手術を受けて危害が発生したという情報が、平成21年度以降80件寄せられています。 (平成25年11月8日までの登録分)80件のうち、消費者安全法の重大事故等として公表した事案は7件です。

※1 消費者庁が独立行政法人国民生活センターと連携し、関係機関より「事故情報」、「危険情報」を広く収集し、事故防止に役立てるためのデータ収集・提供システム。

発生している自覚症状

過矯正による遠視が最も多く、それに伴う頭痛や吐き気等の体調不良により、日常生活に支障を来しているケースが見られます。 また、乱視、光をまぶしく感じる、ドライアイ、目の痛みなどの症状が発生しているケースもあります。

PIO-NET(※2)には、レーシック手術に関する相談が平成21年度から平成25年度までに315件寄せられています。(平成25年11月8日までの登録分)

※2 国民生活センターと全国の消費生活センター等をオンラインネットワークで結び、消費生活に関する情報を蓄積しているデータベースのこと。

相談内容

レーシック手術を受けたが、視力が上がらなかったなどの施術不良についての相談、リスクなどの説明不足に関する相談、インターネット上の表示などに関する相談がみられました。

レーシック手術は、光を見たときにぼやけて見える現象(ハロー・グレア)や角膜の表面に凹凸があるため、眼内で光線が焦点を結ばない乱視(不正角膜)、ドライアイなど、手術後に様々な合併症が起こり得ることが知られていますが、手術による様々なリスクについて、医療機関から十分に説明を受けていない恐れのある人もみられました。

危害情報(1)重大な身体被害に至った事例

手術直後から2ヵ月間、目の表面に激しい痛みがあり、寝たきりの状態になった。 目の表面の激しい痛みによる頭痛、吐き気、不眠等が発生した。光や太陽がまぶしく、室内でもサングラスや遮光レンズを使用するようになった。 手術後1年は、近くを見ての作業が出来なくなり、プリズムレンズ(光を屈折させて、左右の視線のズレを補正することが出来るレンズ)の 遠近両用眼鏡を常時使用するようになった。現在では、眼鏡やコンタクトレンズで日々調整しているが、眼精疲労がつらい。

(平成22年9月手術 女性 40歳代)

危害情報(2)手術前のリスク説明が不十分だった恐れがある事例

レーシック手術を宣伝している眼科医院に行き、手術を受けた。 手術前にリスクの説明はなかった。手術後、視力は両目とも0.8~1.0くらいになったが、ドライアイになり、 10分ごとに目薬をつけないと目を開けていられないような状態である。事前にリスクを聞いていれば手術はしなかった。

(事故発生年:平成22年 女性 40歳代)



国民生活センターが行ったレーシック手術に関するアンケート調査結果

調査時期:平成25年11月  調査対象:20~60歳代のレーシック手術経験者600人。

レーシック手術を受けた消費者の4割以上が、症状や不具合を感じています

「希望した視力になった」と回答した446人の内、148人(33.2%)は、視力以外の不具合が生じており、希望通りの視力が得られ、他の症状も特段生じていないという人は、回答者全体の298人(49.7%)でした。

レーシック手術のリスクについての事前説明が、不十分な場合があります

手術前のリスク等の説明について、レーシック手術を受けられない人についての説明は多くの人が受けていましたが、 手術後に起こり得る症状等については、説明がなされていない恐れのある内容もあることが分かりました。

レーシック手術を受ける前に、事前に下記のような説明を受けていますか?

  • 元の視力に戻ることがある。
  • 希望した視力に届かないことがある。
  • 色の区別がつきにくくなることがある。
  • 物が二重、三重に見えるようになることがある。
  • 光がにじんだりギラギラしたりすることがある。
  • 矯正され過ぎることがある。
  • 長い間痛みが生じることがある。
  • 長い間ドライアイになることがある。
  • 角膜感染症になることがある。
  • 飛蚊症になることがある。
  • 角膜が濁ることがある。
  • 角膜が変形することがある。
  • 暗いところで見えにくくなることがある。
  • 視力が安定しなくなることがある。 
  • 角膜が薄い人は、レーシック手術を受けられない。
  • 眼の病気(白内障・円錐角膜・網膜疾患など)がある 人は、レーシック手術を受けられない。
  • 妊娠中・授乳中はレーシック手術を受けられない。
  • 眼圧が正しく測定出来ない可能性がある。
  • 正確な白内障手術が出来なくなる。

3人に1人は、レーシック手術後の一定期間の検査を受けていません

日本眼科学会の「屈折矯正手術のガイドライン」では、原則として、術後6か月まで経過観察を行い、 その後も長期にわたって経過を見守ることが望ましいとされています。しかし、手術後に一定期間に検査を「受けていない・受けなかった」人の割合が33.5%(201人)でした。

医療機関がインターネットで発信する情報が、
手術を受けるきっかけの約4割を占めています

レーシック手術を受けたきっかけは、「友人、知人、家族」が最も多く、次いで「病院のホームページ」、「病院のホームページ以外の広告」となっています。

レーシック手術を行う医療機関の広告等の問題点

消費者庁及び独立行政法人国民生活センターが、医療機関がインターネットで発信する情報について確認したところ、 消費者がサービスの質等について誤解する可能性のある情報が掲載されていることが確認されています。 これらの情報の一部には、関係法令に抵触する恐れのあるものもみられました。

注意すべきインターネット広告等の例

医療法上、広告が可能とされていない事項の広告

(例)芸能人等が受診している旨、広告可能な資格以外の医師の専門性に関する資格名

他の医療機関と比較して優良である旨の広告等

(例)症例数世界No.1

客観的事実であることを証明することが出来ない広告等

(例)患者の体験談の紹介

費用を強調した広告等

レーシック手術に関する専門家からのアドバイス

事故事例やアンケート結果から、リスクの説明や過矯正の問題がみられました。 そのため、日本眼科学会から、レーシック手術について次のようなアドバイスを頂きました。

手術のリスクについてレーシック手術で削った角膜は元に戻りません。

ハロー・グレア、不正乱視、ステロイド緑内障、ドライアイなどの術後合併症が知られています。

レーシック手術を受ける上での注意点

(1)リスクがあることを認識しましょう

思ったような視力が出ないだけではなく、物が二重に見える、光がにじむ、光が放射状に広がって見えるなど、根本的な治療が困難となる症状が起きることがあります。

(2)リスクについて医療機関でしっかり説明してもらいましょう

医師によっては具体的な後遺症について十分な説明がなされないケースがあります。手術を受けるにあたっては、手術前の検査結果から考えられるリスクについて、十分な説明を求めましょう。

(3)インターネット上の情報は、よく吟味しましょう

過去の施術数、芸能界やスポーツ界等の有名人のコメントなどが掲載されている医療機関のウェブサイトがありますが、必ずしもその医療機関の施術能力を反映するものではありません。

(4)本当にレーシック手術が必要か、慎重に検討しましょう

既に眼鏡やコンタクトレンズ等で視力矯正をしており、不便を感じていない場合には、 レーシック手術及びその後のリスクをよく考え、本当にレーシック手術が必要か、慎重に検討しましょう。

レーシック手術後の1年後、2年後、3年後・・・・などの長期的な予後についてはまだ不確定な部分があります。

レーシック手術を安易に受けることは避けましょう!

当店では、あなたの健康な目を守るためにも、レーシック手術を積極的にはおすすめしていません。